imash の日記

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稀勢の里引退

今朝、横綱稀勢の里が引退した。

横綱になるのが早すぎたとか、いろいろ言う人がいるけど、あの時の稀勢の里は間違いなく一番強かった。年間通しても一番強かったし、優勝もした。あの初優勝は美しかった。

あの怪我の後も優勝をした。あれは止めることは難しかったのかもしれない。でも、その後の場所は全休するべきだった。3場所くらい全休してもよかった。もはや結果論だけど、相撲を長く見ていた人は、結構そう思ったのではなかろうか。

今場所は、2日目逸ノ城に負けた後、心が折れる音が聞こえた気がした。ああ、これは引退するな、と思ったが、3日目も出場してきた。栃煌山戦はもはや醜態だった。あんな姿は見たくなかった。

こんなに長い間、これほど多くの人の期待と声援を一身に受け続ける、その重圧はものすごいものだっただろう。これほどの重圧を背負い続けた力士は歴史上ほとんどいないと思う。本当にお疲れさまでした。そしてありがとう。

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2004年8月札幌巡業での十両時代の稀勢の里(当時萩原)

 

稀勢の里は、離れても組んでも勝てる素質のある力士だった。先代の師匠である元横綱隆の里は基本は突き押し速攻でダメだった時にはおっつけたりして勝つのがいい、と言っていた。兄弟子であった西岩親方(元関脇若の里)も、一番の良さは左四つじゃなくて突き押しだと全く同じことを言っていたが、本人にはそのあたりの想いが届いていなかったようだ。この記事を改めて見ると、稀勢の里が怪我から復帰できなかった様々な要因が何となく透けて見えてくる。


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