imash の日記

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変わること、変わらないこと

U2ヴァーティゴ 2005//ライヴ・フロム・シカゴ「VERTIGO 05 live from Chicago」のDVDを思わず買ってしまった。


15年ほど前に 「Sunday Bloody Sunday」 のクリップビデオを初めて見たときの衝撃をまた思い出す。IRAのテロが社会問題だった時代に、アイルランド出身の若者達が白い旗を持って行進しながら「血の日曜日」を題材にした歌を歌い上げるのである。どこかひんやりとしているのに、煽動的で熱くなる曲のかっこよさもさることながら、客席と一体となるその異様なライブ映像に釘付けになった。


当時は地元の問題を取り上げて歌い上げていたグループが、今では世界で最も影響力のあるバンドとして地球規模の問題を歌い上げている。彼らが、それまでのシンプル&モノトーンのイメージをすてて「ポップ」三部作で複雑怪奇&原色ギラギラ&メディアと徹底連携する姿に変身したとき、もうU2は駄目だと思ったのは完全に自分の間違いだった(だってツノ生やしてんだもん)。おそらく彼らは変身して成功することでここまでの影響力を手に入れることが出来ると分かっていたのだ。


「俺らは過去をふり返らない。名曲は今も自分たちと共にある」といって、再び「Sunday Bloody Sunday」を歌い上げる。今度は、「ジーザス、ジュダ、モハメッド、みんな真実。みんなアブラハムの息子だ、もう争いはうんざりだ!!」と叫ぶのである。この曲が発表されてもう23年も経つのに、同じように人を引きつけて、気持ちを一つにまとめ上げる、その圧倒的な力に鳥肌が立った。


規模や姿が変わってもやりたいことはかわらない。やりたいことを達成するためにより大きな力を手に入れようと変化するが、決して芯がぶれる事はない。そんな姿に熱くなる。


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