ひげと母音
つづき。
そもそも、なんで、バリトンリサイタルなんぞを聴きに行ったのか。
先日の岡嶋さんのリサイタルの打ち上げの席でピアノの岡本さんが、
「すごいバリトン歌手が来るから、是非聴きに行ってくださいよ」
「どれくらいすごいって、フィッシャー=ディスカウと俺おまえってくらい、
すごいんですよ」
で、「このビラ私が作ったんですよ」
と見せてくれたビラの写真のインパクトが。。。。
くちひげが、、、しかも流し目だし、、、なんかエッチそう。。。
で、その後、もっとショッキングな事実が、
「喜寿を祝うコンサートなんですよ」
「・・・(喜寿っていくつ???)」
「今、77歳」
「・・・ぎょええええええええ!?
なんですと〜!!」
てっきり50くらいかと思ってました。
だって流し目ですよ!!
じゃなくて、髪ふさふさ黒々。
これで染めてないだなんてあり得ないんですけど。。。
いや〜、見せれないのが残念。
で、コンサート。
歌ってましたよ。ひげが。
じゃなくて、大先生が。
最初のステージは日本の歌曲で、
会場も
「77にしてはよくやるね」
的な雰囲気だったのですが、得意のドイツリートに入ってからは、
「あれが、77か、、、はあ〜」
というため息が、あちこちから。
なんかびっくり人間見てるような気分になってきました。
ふつう77歳って1時間立ちっぱなしなだけでも結構きついと
思うのですが、
90分立ちっぱなしで歌ってましたよ。
しかも美声で。ピッチも発音も完璧。
こちとら30代にして1時間のステージで足がくがくだっちゅうの。
しかも全部暗譜で歌ってましたよ。
こちとら楽譜見ても間違えまくりだっちゅうの。
常に10年後20年後を見据えて努力すれば、
人間結構すごいこと出来るもんなんですね。
ってことを実感できました。