無い生活・有る生活
最近、テレビ代わりにしていたノートPCが壊れた。
テレビが無いと代わりにラジオを聞くようになった。
家にネットの回線も引いていないので、ネットサーフィンも出来ない。
見るものが無いので、自然と本を読むようになった。
ちょっと前までは漫画ばかりだったが、
だんだんと活字を読む時間が増えてきたように思う。
なんとなく、こっちの方が、豊かな生活をおくっている気がする。
洗濯機が無いというと、みんなびっくりする。
無くても困らないし、あの騒音でいらいらすることも無い。
週一回、コインランドリーに行き、何台も使っていっぺんに洗濯すれば、
どんなに大量でも一回で済む。
その間に買い物したり立ち読みしたり、結構充実した時間を過ごせる。
一時期、冷蔵庫も無かった。
さすがに心配した親が買ってくれたが、
自分ではいらないと思っていたので、
親が買ってくれなければ今でも無いままだったろう。
電話とかも、なきゃないでなんとかなりそうな気がするのだが、
さすがに携帯を解約する勇気は、無い。
最近、携帯にメールの転送を始めたが、2、3日で、もういらいらし始めた。
電化製品に囲まれて生活していると、一体どっちがご主人様なんだか、
時々分からなくなる。
バッテリーが無いと言われると、へいへい、と充電し、
紙が無いと言われると、すみませんすみません、と補充し、
メールが来ましたと音が鳴れば、そうですかそうですか、とチェックする。
仕事柄、一日中PCに向かっている事が多いので、家にいるときくらいは、
解放されたいのだと思う。
無いことで逆に豊かな生活が送れないものか、
少し発想の転換をしてみるのもおもしろいかもしれない。
因みに写真は、マインツの街角で、電話をしているのかと思ったら、
パンかなにかで顔を温めていたおじさん。