imash の日記

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信頼すること・できること

先日、テレプシの演奏会を見に行った。


もちろん質の高い少人数アンサンブルを聞きたいというのもあったのですが、ナレーションをやるのが高校の時の先生だったからというのも大きな理由だった。演奏自体は、レベルもエンターテイメント性も少人数でこれだけのことをやれる団体は札幌では他にないでしょう、と言える内容だった。


終演後、陣内さんに挨拶すると、ちょうど横にいた菅村先生に「彼、17期なんですよ」と紹介して頂いた。高校の時の先生と書いたが、実際に授業を受けたことはなく、おそらく一度も会話を交わしたことが無いはず。にもかかわらず、先生は、「ああ、顔はよく覚えていますよ」とにこやかにおっしゃられたので、驚いた。直感的に、「この先生は信頼出来る人だ」、と感じた。


ふと、同じ事を10年前に札予備に入ったときにも感じたことを思い出した。当時の札予備には担任制度があり、だいたいは高校の教師を定年退官された先生が担当されていた。自分のクラスの担任は西村先生といい、当時札予備では既にベテランの担任だったので70才近くになられていたはずである。


学期が始まって、たぶん最初の日だったと思う。何か分からないことがあって職員室を訪れたとき、ほぼ初対面にもかかわらず、「ああ、伊藤君かい、どうかしましたか?」と、当たり前のように名前を呼んでくださったのである。おそらく事前に写真入りの名簿が配られていたはずとはいえ、そんなことはそれまで18年間一度も経験が無かったので、驚いたと同時に、「この先生なら信頼出来る」と感じたのだった。


そんなことを帰りの地下鉄の中で思い出したりしながら、菅村先生が多くの教え子に慕われて、札幌の演劇会を盛り上げてこられた理由が分かったような気がした。


多少無理をしても見に行った甲斐がありました。


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