imash の日記

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ぎぇ〜

シルヴィ・ギエムの「ボレロ」を見に行く。札幌厚生年金会館でほぼ満席。バレエを見るなんて約10年ぶりなのでついていけるか不安を抱えつつ;


http://a1753.g.akamai.net/7/1753/8370/20040611000000/t.pia.co.jp/promo/play/images/sylvie_guillem_050707.jpg


1st.Theme and Variation: by 東京バレエ
と、いうことで、いきなりですが、はい、よく分かりません。振り付けのバランシンという人は『プロットレス・バレエ(物語のないバレエ)を創始して20世紀舞踏の土台を固めた振付家である。音楽の形式と内容を視覚化することで独自の様式を確立』なのだそうだ。音楽の形式と内容を視覚化ということは、このテーマはこの振りに、このリズムはこの振りにというマッピングがされていて、くらいの意味づけはあるのかなぁと思って見ていたけど、そういうわけでもなさそうだった。
一回では理解できない。曲はチャイコフスキーの「管弦楽の組曲 第3番」より第4楽章。すごくきれいな曲なので、探してみよう。それにしても厚生年金の音響は汚いなぁ。


2nd. Two: by シルヴィ・ギエム
いよいよギエムさん登場。2001年に作られたいかにもコンテンポラリーといった感じの作品。振り付けはマリファント・ラッセルという人。このダンスを見ただけでも見に行ったかいがありました。
ダンサーはほとんど一歩も動かない、つま先立ちも跳躍も回転もない。体の各部位を使って描く円弧の組み合わせだけで静から動へのエネルギーの変化を表現していく。普通バレエは上へ上へと重力を無視した表現をしているが、このダンスでは重力に絡み取られるような表現がされている。


3rd. 春の祭典: by 東京バレエ
ストラビンスキーの「春の祭典」。やっと知ってる曲が出てきた。振り付けはベジャール・モーリス。もちろんこちらは全く知りません。
この舞台はとっても分かりやすい。春になると草木も動物たちも目覚めてうふふ。。。みたいな。最後のシーンなんてコービですよ交尾。踊っててエッチな気分になんないのかなぁ。もっこりタイツだし。


4th. ボレロ:by シルヴィ・ギエム with 東京バレエ
中学生のころから不思議だったんです。なんでこの曲がバレエとして成立するのか。ひたすら同じ旋律を繰り返すだけの音楽でしょう?何十回も繰り返す中で楽器の編成が変わり、重なりあい、次第に盛り上がっていく、というのをいったいどうやって表現しているのか?

漫画「昴」の読んで、円卓の中心で1人が踊り(メロディというらしい)、そのまわりを大勢が取り囲む(こっちはリズムだって)形式で舞台が進むという所までは知っていた。そうなるとますますどうやって盛り上げるのか不思議に思えてくる。

答えは、一つは単純にリズムの人数が曲が進むにつれて増えてくる。もう一つは照明効果。曲の冒頭、ギエムの手のひらだけをスポットしていて、それが結構強烈なインパクトだった。中盤、上からのスポットで光りと影のコントラストが印象的。最後にパッと爆発する。

ボレロには色々な解釈があるそうだが、今日のギエムがどのような解釈で踊ったのかは分からなかった。他のお客さんは分かったんだろうか?すばらしいダンスには違いなかったけど、もっと神気迫るものを予想していたので、どちらかというと淡々としたダンスにちょっと拍子抜け。でも最後はみんなすごいスタンディングオベレーションだったし、まわりのお客さんも「いや〜よかったね〜」といっているのできっとよかったんだろう。


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